* SAIKO SUZUKI LIVE HOUSE SPECIAL

OKAMOTO KEIさん
1998年1月14日 東京NISSIN POWER STATION
  


待ちに待った、自分にとっては9ヶ月振りのSAVOのライブ。
それも東京。ライブハウスで、全く想像もつかない、予想も出来そうにない今回の幕は、
あいかわらず少し送れて7時15分頃になって落とされた!! この日の一曲目「もう誰にも止められない」うわぁやったなぁと思った。
こんなもん誰も想像つかないよなぁ、そう考えながら、緊張をまだ残したまま、
手を振りながら、足でリズムを取りながら、叫びたい気持ちだけど
まだ一人だけ叫んだりするのも恥ずかしいかなと思ったりしつつ、
いつものライブ初っ端で感じるようなフクザツな気持ちをかかえながら、この曲に挑んだ。

なんかヘンなのが出てきてしゃべってったあと、
2曲目「石ころ」の例のあの、ダダダダ、、のイントロにつながる。
ケーカイないつものノリで曲が進み、簡単なMCのあと「罪人」へ。
ライブで聴くと迫力だなぁと思った。SAVOの心の内がヒシヒシと伝わってくるようでした。

そのままストレートに「TOMORROW」に入る。
CDでは本当に好きな曲だけど、いきなりライブで来ると戸惑うねぇ。
でもこのあたりからようやく慣れてきて、
「立ぁーちあがーれー!」のフレーズのとこで叫んだりもしました。
5曲目、「だけどここには愛がある」でちょっと一休み。じっくり聴かせてくれる一曲ですね。

このあと、メンバーの紹介が行われ、ライブ恒例のアコースティックコーナーへと入る。
フーリューズの人の演奏による「長い放課後」から始まった。
この、「長い放課後」、ただ暗いだけの曲かと思ってて、今迄は敬遠してあまりマジメに聴いていなかったのだ。だが、今回こうして改めてライブで聴いて、それは大まちがいであることに気付いた。
ほんとうにすばらしかった、ありがとう。

そして、「教訓」。この曲はもうSAVOのライブで定番にしてほしいです。大好き。
続くは前回のツアーで歌われた「今日をこえて」の岡林信康さんによる「それで自由になったのかい」。
「それでー自由にーなったのーかよぉー」のところが随分印象的なフレーズで、
あとで何度も歌った。軽快なメロディーで、その上いい歌詞です。いっぺんで気に入った。
そしてアコースティックコーナーのトリはやはりいつものこの曲、「あの素晴らしい愛をもう一度」ですね。これも、もうなくてはならない曲だよね。

さて、アコースティックの余韻に浸る間もなく、SAVOの小話を挟んでの、
「いー恋してるかぁー!」と、いきなりだぁ!。「宇宙規模で行こう」!!
続く「国民は立ち上がらない」!!この二つのコンビはすさまじい。
みんなのキレ方も、タダモノではなかったゾ。ベースによる間奏がカッコよかったです。

この時点でもう汗ダラダラ、息もゼイゼイ、なのに、「DREAMER」が入り、勢いは最高潮へ達する!
まさに歌詞通り「この命果てるまで」みんな飛んだ!飛んだ!、
まあ実際に飛んだわけではないけど、「宇宙規模」をホップ、「国民」をステップとして、
この「DREAMER」がジャンプ!そんな感じの流れでした。

いや本当にブッ飛んでいた。そんな観衆の疲れをあたたかく包んでくれるかのように、
続く「風に吹かれて」へ、この曲、なんかみんなで合唱しているかのように聴こえたな。
実際にしていたのかもしれない。(なにしろ、ライブ中は自分の声すらわかりにくい。)
イントロからエンディングまで、大感動ものの一曲でした。
特にあの印象的なイントロは、、、もう鳥肌もの。SAVOの偉大さがよく分かる曲ですね。

そしてここで例のMCが、

「独立戦争でデビューすることになったとき、私は始めこの曲が好きになれなかったんです。
歌詞の意味とかもよく理解できなかったし。
でもアルバムのためにこの曲のロングバージョンを録ることになったとき、
普通のシングルのやつには入ってない間奏とか歌詞を聴いたとき、
私はもう、何かすべての世界が見えてしまって、
「私はこんな凄い曲でデビューするんだー」って思って
スタジオの中でワンワン泣いてしまったりしたこともあって。
こういう素晴らしい曲は、ライブではよっぽどのことがない限りやるまいと考えました。
例えば、武道館でライブを出来るようになって始めてやるとか。
まあ別に武道館じゃなくても、そういう素晴らしい曲をやれるような(ライブで)、
しれにふさわしい人間を、もっともっと上をめざして、頑張っていこうと思います。(一同拍手)」

というようなことをSAVOは話されました。ここのところは印象に残りましたね。
「ああ、こんな素晴らしいアーティストは、ほんとうに一生追いかけていこう!絶対に!」
マジにそう感じさせてくれるMCでした。

そして、ライブはここからいよいよ後半に突入する!
後半一曲目は「VOICE〜明日への滑走路〜」。
まさに夢見る人〜DREAMER〜のためにある、SAVOの真題を聴かせてくれる曲。
さらに続けて「葛藤」。(自分が)21才の今、ライブでこの曲が聴けてよかった。
ライブの真っ最中、ウワーって泣きながらずっと手を振り上げていた。もう究極の曲。
(タイトルもよく考えてみるとスゲェーと思った)

あっここで吹奏楽器の人たちが身構えた!、そしてこのイントロは,,
なんと「独立戦争」のCDで聴くのと同じ完全なオリジナルバージョンだ!!
まったく予想つかづ、息もつかせぬ展開。もう笑顔、笑顔で一曲一曲楽しみました。

そして「君は上手に、生きるかわりに、見えない翼、きっと、BOROBORO〜〜!!」とSAVOが叫び、
17回目の曲、アンコール前最後の曲「BOROBORO」が流れる。
なんかもう、SAVO、観客のみんなの動揺を楽しんでいるような感じですね、ここまでくると。
しかし、さすがの名曲「BOROBORO」。パワーは凄く、もうこの会場全体が磁石か何かで作られているかのような、
SAVOも含めたすべての人間の一体感。言葉ではとても表せないようなものでした。

みんなのサイココールを経て、アンコール一曲目に入る。
「あの時いっしょにいた瞳たち」だ。なんか、とても聴くのがもったいないかんじがした。
うまく言えないが、もっとリアルにこの曲を聴けるときがいずれ来ると思ったからだ。
でも、高2のとき初めてこの曲を聴いたけど、あのときは何とも思わなかったのに、
今はなんかそのころに比べれば、ずっと心に染みて聴けた。
時が経つにつれ、歌に対する思いや感情も、成長していくんだなあと思いました。
そして、その分もっともっと純粋に聴いていこうとも思ったよ。

続いて、二曲目「自分自身の証明」へ。
いつもながら本当にSAVOの詩はストレートで、わかりやすく、その上、人を純粋に感動させてくれる。
それを特に強く思わせてくれるのがこの曲だと思う。
加えて、曲をだすタイミングが良すぎる!!

二度目のアンコール(やはりサイココールで)。
次が正真正銘今回のラストの曲。最後のMCで彼女は

「今年はいい年になりそうだー。いい年にしようね!」

そう言ってました。その通り、精一杯生きて、いい年にしよう!
最後20曲目「愛があるなら」のイントロが流れる。テンションは高いまま!

ライブは終った。ひとつひとつの曲が、丁重に、そして熱い気持ちで全て歌われた。
すばらしいものでした。まさに”完全燃焼”できた感じです。

最後の最後、「自分自身の証明」がBGMで流されている。何とも、あったかい気持ちになれた今回のライブでした!
お陰で、翌日の大雪にも負けなかったよ(笑)

もっともっと完成された、次のライブ、ツアー、アルバムを期待しつつ、
「これからもSAVOを応援していくぞー!」と決意を固めて、
このへんでレポートを終ります。では!!


 



(1998.2.25.「SFN TIMES VOL.7」 掲載)