* It's a BEAUTIFUL SOUL

てらきんさん
2002年12月27日
参加アーティスト : 松崎ナオ/大槻真希/浅野知子/ 鈴木彩子/シルバーギャル
12月27日(土)、新幹線こだまに乗り込み、静岡駅でひかりに乗り換え、
さらに品川駅で山手線に乗り換え、渋谷駅着が16時半ころ。
新幹線の品川駅ができたから、渋谷に行くのが楽になった。
渋谷にて、ちょっと早めの夕ご飯の後、ライブ会場となる「渋谷La.mama」へ。
坂の上の閑静な一角にあるビルの、1階〜地下に「渋谷Lamama」があります。
僕が着いたのは17:30ころ、開場が18時だから、まだかなり時間がある。
それでもLamamaの前にはもう、まばらに人が集まってる様子。
とりあえずLamamaの道路を隔てて反対側に一人でポツンと立つ。

18時を少し回った頃、Lamama前に人が集まり始めます。
入場を待つ列が少しづつ前進して、その間に係の人が「20番から25番の方〜」と
番号を区切って受付カウンターへ誘導してます。
しばらくすると「50番から60番の方〜」やれやれ、やっと入れる、いそいそと僕も列に並ぶ。
受付カウンターにチケットを差し出すと、「誰を観に来ましたか?」って訊かれるので
「鈴木彩子さんを」と答えると、僕の半券が「鈴木彩子」って書かれた箱に入れられるんです。
見ると、他のミュージシャンの箱に比べて彩子さんの箱だけ半券がいっぱい入ってる。
僕の整理番号が55番で、この後にもまだ大勢の入場者がいるんだから、この時点で
彩子さん目当ての入場者が他のミュージシャン目当ての人より圧倒的に多いとは
言えないけど、少なくとも彩子ファンはチケットの入手タイミングが
他のファンよりも比較的早いってことかな?それだけ熱心ってことで。

チケットの他にドリンク代として\600円を払い、階段を下りて地下のライブハウスへ。
階段の下でアンケート用紙を配ってる若い男の子がいます。
これがシルバーギャルのアンケート用紙。
受け取ってライブハウスの中へ入ると、入って右手側がステージ、左手はテーブル席があります。
僕はできるだけ前のほうで観ようとステージのほうへ進んでいくと、
そのままステージの真ん前まで来ちゃった。
どうやら先に入場した人たちは、あまりステージ前にかじりついていないらしく、
ステージと客側のフロアを区切っている柵の前に一列くらい人がいるだけ。
僕はその後ろ、つまりステージから2列目の真正面に立つことになります。
ボーカルのマイクの位置から2mあるかないかくらいの所に来ちゃって、
ステージと客席フロアとの高低差も20cmくらいしかないから、
歌ってるボーカルに手が届くくらいの近さになる。
こんな近い位置で彩子さんのライブ観るのは初めてだ。

入場して、開演までしばらく時間があります。
ドリンク券があるけど、せっかくこんな良い位置にいるんだから
この場から動いたらもう戻ってこられないだろうと、ドリンクはあきらめる。
僕の時計で18:30を少し過ぎた頃、場内の明かりが消えます。
と、今まで場内に流れていた音楽がやんで、代わりにさらにハデなBGMが。
並行して場内に青い光がスポットライトで照らされて、その中を
数名の男女がステージに上がってきました。
ギター、ベースにドラム、3名の男の人に、キーボードとボーカルが女の人。
この5人が、オープニングアクトのシルバーギャル。
セッティングが終って、いきなり1曲目。ドラムが少し控えめなちょっとメローな曲。
反面、ボーカルは身振り手振りを大きく、ちょっとオーバーアクション?とか
思っちゃうような歌い方。

1曲目から途切れず続けて2曲目。これもまたボーカルは何かを訴えるような
ミュージカルみたいな歌い方。寄り目になっちゃってちょっとコワい。
曲自体はどんなものかっていうと、言葉ではなかなか表現しづらい。
少しレトロなテイストを盛り込んだ音楽だと思うんだけど、ここはひとつ
「シルバーギャルHP」の中で試聴できるので、聴いてみて下さい。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/silvergal/

1、2曲目を終えてから「ありがとー!」
(Vo.)「改めましてこんばんわ、シルバーギャルです。今宵は楽しんでいってください」

(Vo.)「冬らしい曲を・・・」
あまり余分なトークはしないで3曲目、タイトルを何とか言ったようだったけど
よく聞き取れなかった。

4曲目「マジェンダキャット」この曲はHPでも試聴できます。僕もHPで聴いて
(ああそう、こんなカンジだった)って思い出してました。
それにしても相変わらずボーカルの歌ってる様は、目を剥いちゃって
鬼気迫るような迫力。
もしかして非常に失礼な表現かもしれないけど、このシルバーギャルの音楽を聴いて
ふと“デカダンス”的な印象を受けた。他の人には伝わりにくいだろうけど
他に表現できる言葉が見つからなかったもので。
以前にテレビドラマで「私立探偵 濱マイク」ってやってたんだけど、あれの主題歌を
歌ってたEGO-WRAPPIN'って、アレの音楽とちょっと似てるかも?
ちなみにこの時、僕の隣りにスゴくノリノリの男のコがいます。
シルバーギャルの音楽に陶酔してる模様。

(Vo.)「早くもラストの曲です、この後は次々とすばらしい方が出てきますので」
5曲目「オールドタウン」ヘンな言い方だけど、今日聴いたシルバーギャルの楽曲の中で
“ノリ的に”僕には一番聴きやすいというか、好きな曲だった。
キーボードが冴えてるなってカンジがしたからかも?

(Vo.)「どうもありがと〜、また会いましょう」
こういう複数ユニットでのライブイベントで、よくオープニングアクトって位置付けで
ミュージシャンが出てくるけど、なかなか良いミュージシャンがここで出てくるよね。
オープニングなんとかなんて括らなくてもいいのに?とか思うくらい。
このシルバーギャルもなかなか良いバンドだった、CD買ってくればよかったと
後悔したくらい。
ところがこのシルバーギャル、2004年2月6日に解散するらしい・・・

場内は明るくなり、ステージ上は次の出演者に向けてセッティング。
どこからか、ピアノが出てきた。かなり古くて傷だらけながら、
結構な大きさのグランドピアノ。
セッティングに10分ぐらいかかった後に、アコースティックギターを持った男の人と
あと女の人が一人。
ステージに向かって左手はギター、右手にあるピアノに女の人がついて、
すぐさま1曲目「100%の人」
いや実は、ライブ中には曲名がよく聞き取れなかったんだけど、後でこの人の
HPを見たら、セットリストが載ってたもので。
曲の出だしはほとんどピアノしか聞こえず、ギターはほんのちょっとだけ。
サビの部分になって、やっとこの曲がラブソングらしいとわかった。
なかなか歌詞も聞き取れなくてね。

1曲やってから「浅野知子(アサノサトコ)と申します、最後までよろしく」
ああ“知子”と書いて“さとこ”って読むのか。“ともこ”かと思ってた。
この人もあまりトークしないで、すぐに2曲目「ドライフラワー」
ドライフラワーってのがつまり、乾いた自分を指してそう言ってるような
なんとも物悲しい曲。
歌い終わって、か細い声で「ありがとうございます・・・」

(浅野)「はじめまして浅野知子です。今日はなんか、お客さんが近いので・・・
・・・ガンバります」
朴訥としたトーク。
(浅野)「今年でデビューして11年目なんですけど、11年目にしてやっと
インディーズからCDを出しました。『東京ライフ』っていうCDなんですけど、
手に入れて下さい」
(浅野)「一度は聴いて下さいね・・・って買ったら何度も聴くじゃん!」
なんか一人ツッコミ。

(浅野)「CDに入ってる大事な曲を、ギターだけで歌ってみたいと思います」
3曲目、これもライブではタイトルを聞き逃したけど、実は「刹那的永遠論」という曲でした。
この曲、ホントにタイトルそのまんま、せつない曲ですね。出会った僕らは永遠に
一緒にみたいなことを言ってるのかな?聴いた限りはそんなカンジ。
マイクを手に持って立ったまま歌うんだけど、よく通る声ですね。
僕がステージ真正面にいるからそう思うだけかもしれないけど。

(浅野)「新曲です」
4曲目「最後の歌」ピアノのみで始まって、途中からギターが加わるんだけど、
先の3曲と違ってかなりパワフルに歌い上げる曲だなって思った。
この人はこういう歌もやるんだな。

(浅野)「今日サポートでやってくれました、ギター、吉本潮(ヨシモトウシオ)でした!」
拍手の中、ギターの吉本クン退場。
吉本クンがいなくなってから5曲目「青い鳥」
これはまた、先の曲よりもさらに輪をかけて切ない。

(浅野)「ワーッと歌ってまいりましたが、次が最後の曲です」
(浅野)「次回のライブは、31日にここ(Lamama)の年越しイベントに参加します。
さらに1月18日にまたここでライブやりますんで、よろしく」
(浅野)「今日はとりあえず、私の名前と声と顔を覚えてくれたら、うれしいです」

最後の曲を歌う前に、
(浅野)「今なにか悩みを抱えている人は、どうかたくさん悩んでください。
きっと、そのほうがいいです。“ガンバろう!”奇跡は起こりますよ」
6曲目「奇跡の人」まさにバラードといった風な曲。ちょっと現実逃避的なものが
入ってるのかな?
歌い終わって「ありがとうございました」深々とおじぎをして、ステージを降ります。
徹頭徹尾、バラードの人だったな。

ステージはまた次の人のためのセッティング。
次は誰だろう?またキーボードが出てきた。
そのキーボードがまた、客席に向かってステージの一番前に据えられてる。
ホントに客の鼻先で歌うような格好になる?

スタッフがハケて、ステージに上がってきたのは男3人に女1人。
ギター、ベース(5弦)、ドラムと、キーボードは女性ね。
そのキーボードの女性が「こんばんわ、松崎ナオです」
今日の出演者では初めて、ステージに上がるなりいきなり名乗った。
拍手の中「どうもありがと〜」

(松崎)「久しぶりの曲からいきます、CD出した中で最初の曲・・・
いや、作った時期が最初の曲ってこと・・・」
しゃべりがたどたどしい?
その1曲目「哀しみが止まらない」
なんかね、話し言葉のトーンのままで歌ってるみたいに聞こえる。
というよりも、この人の元々の声が話し言葉らしくないトーンなんだろうな。
ちょっと鼻にかかったような、ハスキーな声。
歌い終わって「ありがーと!」
“ありがと〜”じゃなくて“ありがーと!”って、“が”の部分にアクセントを置いて
ちょっとアジア系の人の日本語みたいなイントネーション。
ワザとやってるのか、それとも生来のものか?

(松崎)「このバンドは結構長いんだけど、○○○って言います」
(バンド名が何だったか聞き取れなかった)
(松崎)「で、このバンドのために作った曲を・・・」
2曲目「愛のキャベツ」
自分達をキャベツに見立てての歌ってことなのか?ギターの人がやたらに
楽しそうに演奏してるのが印象的だった。
短い曲なのか、1番のみで終了。

(松崎)「久しぶりにCD出しました」
場内が無反応だったので、再度「CD出しました!」やっと拍手。
(松崎)「すごく良いアルバムだと思うので、自信を持ってお薦めします。
たくさんあるので、よろしく!」
この会場で売る用に持って来てるってことですね。
トークの間、ずっとゼイゼイと息してる。話すのがシンドそう?

3曲目「宝物のカタチ(文字表記不明)」
この曲自体の印象って、何も残ってないんだよね。
ただ、歌い終わってから「ありがーと!ありがーと!ありがーと!」って
3回言ったのだけ覚えてた。

(松崎)「この後『つめたいあたたかい』って曲と『○○○』(聞き逃した)をやって
それでお別れとなります、ううっ(泣)ちょっと待って、すいません(嗚咽)」
ヘンなミニコントなど入れてる?
(松崎)「キャハハハハ、熱くなっちゃった♪」
なんだかなぁ。
4曲目「つめたいあたたかい」
ちょっとメルヘンチックな、せつない系(?)の曲。
5曲目「(タイトル不明)」
この辺りで僕はちょっと、立ち続けてるのがシンドくなっちゃって
ボ〜ッとしちゃってた。よって感想はこれといって無し。
歌い終わって松崎ナオ退場。

ステージ上のセッティングを待つ間、僕の周りの人たちもシンドいらしく
その場に座り込むやら、後ろのほうへ行ってしまう人やら。
僕も身体をほぐそうとモゾモゾ動いてみたり、膝の屈伸イチニィサンシィ。

ステージには木のテーブルが出されまして、その上にノートパソコンが置かれます。
(何?)さらにしばらくすると、アナログレコードのプレーヤーが置かれて
どうやらDJブースらしい。次の人はDJスタイル?
と、茶パツの女性が出てきた。続いて男の人が、DJブースとなったテーブルにつく。
出演順から、もう鈴木彩子さん以外には一人しか残ってないから、
つまりこの人は、大槻真希だとわかります。
マイクスタンドに向かって、さっそく1曲目「(タイトル不明)」
DTMの伴奏だけど、伸びやかな高い声がよく出る人です。
両手でマイクをつかんで、叫ぶような歌い方。
1曲目終ってそのまま2曲目「(タイトル不明)」マイクスタンドを後ろにどけて
ハンドマイクで、ステージ上を左右に端から端まで歩きながら歌います。
曲調はまあ、普通のPOPSかな?

(大槻)「どうもありがと〜、こんばんわ、大槻真希です」
(大槻)「ここの楽屋、非常に暑くて・・・私の顔、赤くなってません?」
そう言われればちょっと火照ってるような?
(大槻)「今回で今年のライブとしては歌い終わり、いや今日は今から歌うんですけど。
師走ですが、みなさん忙しいですか?忙しい人〜?」
場内にチラホラ挙手する人がいるのを見て
(大槻)「わ〜上げてる上げてる♪」
って、あなたが上げさせたんじゃん。
(大槻)「カゼひいてませんか?今日も寒いですが、カゼひかないように
してくださいね・・・以上です」
客席から思わず「パチパチパチ」拍手が起こったら、
(大槻)「今日のお客さんは、外は寒いけど、中にいるお客さんは暖かいですね・・
・・以上です」
これで客席からまた拍手。
たどたどしく淡々としたトークですが、なかなか好感が持てる。

3曲目「最後の夏」
真っ赤な照明と、重厚なDTMの伴奏で、なんともアヤしい雰囲気の歌になってる。
続けて4曲目「(タイトル不明)」この時になって気づいたけど、この人クツを
履いてない、裸足で歌ってますね。鬼束ちひろみたい。
(大槻)「なんかお客さんが、こっち(ステージ側から見て右側)に寄ってる?
こっち向いて歌ってると、(反対側を指して)こっちが寂しそう」
細やかな心遣い。

(大槻)「今何時?・・・え?9時8分?!じゃあ、次の曲で最後の曲です」
(客席)「え〜?!」
(大槻)「ん〜なんか、3曲ぐらいしか歌ってない気がする、いや5曲やるんですけどね」
(大槻)「次のライブでは、CDなんかをあの辺(カウンター)に置いて・・・
置いて欲しいな〜なんて、思ってもらえるようにしたいな〜なんて・・・」
この人は自分のCDとか作ってないのか?だからいつか自分のCDを売れるように
なりたいってことですかね。今日なんかでもCD置いてあれば売れたでしょうに。
少なくとも僕はCDあれば買ってもいいなってマジ思った。

5曲目「届かぬ想い(文字表記不明)」
この人って、歌ってる時はなんだかムスッとした顔してるんですよね。
普通にしゃべってる時は、あどけない顔なのに。

(大槻)「どうもありがとうございました、良いお年を〜」
一礼して、大槻真希さんはステージを降ります。
全曲がDTM伴奏ってスタイルは、なかなか珍しいけど、歌自体は結構良かった。

さて、出演者はあと一人。
すでに3時間近く立ちっ放しでライブを見つづけているので、あちこちに
座り込んじゃってる人が。僕もハッキリ言ってシンドい。

ステージ上はバタバタとセッティングが行なわれ、照明が消されると
バンドメンバーに混じって彩子さんが登場。
今日の彩子さんは、照明の加減で色がよくわからないけど、グレーだか薄紫かの
上下揃いの服。僕は女性の洋服ってどう呼んだらいいのかしらないので
文章で表現できないけど、彩子さんがこんなに女らしいカッコしてる姿を
見たのは、僕は初めてだったんじゃなかろうか?
ステージの彩子さん、軽く身体を上に伸ばしてストレッチの後、
(彩子)「こんばんわ〜」
それに応えて場内から「彩子〜」「サボ〜」

(彩子)「スモーク・・・」
1曲目「smoke(文字表記不明)」
タイトルだけは以前にBBSで目にしたことがあったけど、歌を初めて聴いた。
実体どころか決まった色すらも無いものっていう意味か?
色が無いというか、色があるけど定まらないってこと?一回聴いただけだから
今一つそのココロが判らなかった。

(彩子)「今日、寒いですよね?」
一言発したかと思うと、
(彩子)「すいません、ボーカルモニター、ちょっと上げてください」
業務連絡。

(彩子)「今日ホント寒くって、ビックリしました。昨日(夜)雪降ったっていうの
知らなかった」
(彩子)「最近、暖かかったからね、チューリップの球根を11月に植えたら
12月なのに芽が出てきちゃって、あわててその上から土をかぶせちゃって。
『まだ早いぞ』って・・・」
場内大爆笑、そんな埋めれば良いってもんじゃないでしょうに。
このへん、彩子さんらしい。

(彩子)「今年の初めくらいに、ドカーンと落ち込んでた時があって、
で、スゴく落ち込んでる時とかって、未来とか希望とか『ガンバろう』っていう曲よりも
そういうのを感じさせない曲のほうが、かえってスッと自分の中に入ってくるっていうか
逆に勇気が出るんですね」
(彩子)「今日はちょっと珍しく、そういう曲を(他の)人のカバーなんですけど
『シロップ16グラム』っていうバンドの曲を歌いたいと思います」
2曲目「負け犬」
これを歌ってるバンド「Syrup16g」はインディーズのバンドらしい。
詳しくは、Syrup16gのHPを参照のこと。
インディーズバンドの歌をカバーして歌うってのは、けっこう珍しいことなのか、
最近(03年10月以降)の彩子さんにとってはちょくちょくあることなのか、
どうなんでしょう?

3曲目「MOTHR」
CDでは聴いたけど、生歌で聴くのは初めてです。
この曲の最初のほうの歌詞のくだり「川辺で・・・」のとこ、あの部分を聴いた時に
少なからず戸惑いをおぼえてしまう人は、僕だけじゃないだろうと思うんです。
彩子さんは好きだけど、あまりにもセンセーショナルな事実をそのまんまダイレクトに
突きつけられてしまうと、どう受け止めていいのかわかんない。
受け止められずに一種の思考停止状態になっちゃうんです。
こういうのを僕は「丸投げ型カミングアウト」って呼んでるんだけど、
自分に関する事実や現実を何もひねらずにそのまま相手に突きつけちゃって
相手の受け止め方や反応は相手任せっていう、あえて厳しい言い方をするなら
表現者としてはちょっと無責任な表現方法だと思うんです。
平たく言えば(もうちょっとオブラートに包んで、尚且つその言わんとすることを
穏やかに悟らせてくれればいいのに・・・)っていう、これは今後の彩子さんに対する
僕の要望です。

続けて4曲目「(タイトル不明)」
この時のこの曲、もしかして「Shave」だったんだろうか?
家に帰ってから歌詞で照合したら、よく似てたんだけど、違うかな?

(彩子)「今年ももう残すところ、あと4日・・・」
そう言いつつ、脇腹のあたりを押えてる?
(彩子)「あ〜カイカイカイ」脇腹を掻いてる。
(彩子)「みんなが静まり返ってるから、気分を変えようかと・・・」

(彩子)「今年は私にとって、そんなに進歩とか大きなこととか『どうだっ!?』って
ことも無かったんだけど、スゴいちょびっとだけ進んだって言うか・・・。
今年の初めにスゴい落ち込んでて、『なんで生きてんだろう?」とか思っちゃってて。
でも周りの人に支えられて、9月にはワンマンライブもやったし、CDも作った」
(彩子)「今日も朝起きて、こうしてステージに立ってるってことで、
『あ〜今日も一日ガンバったなぁ〜』って思える。
(これからも)朝が来るたびに『今日も一日ガンバろう!』って思うんですね。
そんな先の事とか将来の事じゃなくって、とりあえず今日一日をガンバろうと思います」
う〜ん、考え方としてとっても共感できる。
そうなんだよね、一日の積み重ねが結果として人生なんだから、その日一日を
充足させられるなら、最終的に満足の行く一生を送れるって事なんだよね。

(彩子)「世界的には、すごい争いとかがあって、あっちこっちで殺し合いとかやってる。
私がもしブッシュに会えるなら「バカじゃないの!?」とか言いたいんだけど、
私にはそんな力は無いし・・・」
(彩子)「こないだニュースの、衝撃的映像の特集みたいなのでやってたんだけど、
自分の家が火事になって、男の人が外に逃げてきたんだけど、その人がまた
消防隊が止めるのを振り切って家ん中に飛び込んじゃって、何をするのかって
思ったら、自分の飼い犬を助け出してたんですね。
その人は結局、消防隊のジャマをしたって事でなんかバツを受けたらしいんだけど、
それ見てスゴい感動した。
世界中の人とか、世の中の人をみんな救おうなんてとてもできないけど、
まずは自分の身の回りにいる人を大事にしたい。
来年がみなさんにとって、良い年になりますように」

(彩子)「来年の私の目標!『今年より笑う!』」
5曲目「(タイトル不明)」
何ていう曲なのかしらないけど、ちょっと代プロ時代の彩子さんの曲に似た
世界観の歌だなって思った。『WORLD』みたいな。

歌い終わって「どうもありがと〜」彩子さんとバンドメンバーは退場。
場内は拍手、彩子さんが完全に引っ込んでしまった後もずっと拍手というか
手拍子が鳴り止まない。
(???)これってもしかして、アンコール?
でもこういう複数の出演者がいるライブイベントって、アンコールなんてアリなの?
疑問に思いながら、とりあえず合せて手拍子してると、「彩子〜!」「サボ〜!」
呼びかけてる人が。
(出てくんのかなぁ・・・?)半信半疑で手拍子してたら、果たしてホントに
バンドメンバーと彩子さんがまた出てきた。
(こういうライブでもアンコールってあるんだなぁ)驚くやら感心するやら。

(彩子)「どうもありがと〜」
笑顔の彩子さんに向かって、客席からの「バンドメンバーの紹介は?」の声に
(彩子)「あ!忘れた!!」
さらに後ろを振り返って、ドラムに向かって「だからミスしたの!?」
(ドラム)「いや、いきなりミスしたから、それで紹介してくんないのかと・・・」
ここでやっと、バンドメンバーの紹介を。
(彩子)「所有地150坪!」
(ベース)「1500坪でしょ?」
(彩子)「あ、所有地1500坪、ささドラ!」
(ササドラ)「1曲目から間違えてしまいました(謝)」

(彩子)「ギター、ヒラノケンタロウ、父が校長!
(彩子)「恐いの?」
(ヒラノ)「恐いもん!」
(彩子)「ヒラノさん、品があるもんね・・・」

(彩子)「ベース、亀の子たわしの発明王、ニシオ○○○(名前聞き取れなかった)」」
(彩子)「おじいちゃんが、ホントに亀の子たわしを最初に作った人なんです。
・・・おじいちゃんだっけ?」
(ニシオ)「ひいおじいちゃんね」
(彩子)「今も渋谷の豪邸に住んでます」
(ニシオ)「1500坪もないけどね」
(彩子)「ウチの父さんは、2回も材木屋を倒産させて、今はタクシーの運転手・・・」
虚々実々を織り交ぜながらの、けっこう生々しい(?)メンバー紹介でした。

(彩子)「最後の曲、最後はガンバろう!よし!!」
アンコール曲「ゆるやかに やわらかに」
ステージの照明も彩子さんのみを照らす中、彩子さんの声だけで
「みんながしあわせだ〜ったら〜」ささやくような、語りかけるような唄い出しから。
今日のライブは今年にできた曲&カバー曲ばかりだったのが、最後にこの曲を聴いて
やっと彩子さんのライブに来たんだなぁって実感が、今さらながら沸いてきた。
大団円の中、鈴木彩子ライブは終了。

場内が明るくなって、観客は徐々に外へ出ます。
この時、22時ちょっと過ぎくらい。
外に出ると、そのままテクテク渋谷駅まで歩いて戻り、山手線にて新宿まで行って
カプセルホテルに潜り込みます。
次の日(28日)、朝9時半ころにカプセルホテルを後にし、中央線にて
東京駅まで、東京駅から新幹線に乗り換えて、掛川駅にて下車、帰宅となりました。